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INAC神戸テゾーロ 高円宮妃杯JFA第27回全日本U-15女子サッカー選手権大会 2回戦 試合結果

[開催日時]
2022年12月11日(土) 80分ゲーム 13:30 K.O
[場所]
@磐田スポーツ交流の里 ゆめりあ球技場(サッカー場)
[結果]
INAC神戸テゾーロ 0−2 JFAアカデミー福島

[得点]
29分:失点
53分:失点       

[スターティングメンバー]
GK:有木心詩
DF:石田鈴、中田愛心、金月夏萌
MF:野村七虹、三木杏莉、岡本奈生、山脇菜花
FW:衣川杏樹、黒崎琉衣、岸田優花
[サブ]
GK:西本稀彩莉
DF:森結愛、土井姫星
MF:大田ありす、友永衣美
FW:酒井千紘、平七海

[交代]
HT:黒崎琉衣→平七海
53分:三木杏莉→大田ありす
64分:石田鈴→森結愛
80分:中田愛心→土井姫星

[コメント]

本日は昨年と同じカードとなるJFAアカデミー福島さんとの準々決勝をかけた試合となりました。

試合前に今まで取り組んできたことをこの試合で行う覚悟と悠希を持つこと、相手の良さを消すための守備のところの確認、絶対に一つ先まで進もうという話をして試合に臨みました。

前半からスピードとパワーのある相手に対して押し込まれる展開となります。奪ったボールも相手の早いプレッシャーをなかなか剥がすことができず、質のいいボールを前線に送ることができません。それでも前線からのハイプレスを我慢強く続けていると、左サイドの金月と山脇を中心に少しずつ相手コートの深い位置までボールを運べるようになります。しかしながら、ゴール前での人数と質を上げることができず決定機を作り出すことができません。すると29分にペナルティーエリアの前でFKを与えてしまいます。 1度は壁に当てて防ぐもののこぼれ球を直接決められ先制点を奪われてしまいます。 今までのチームであればここで崩れてしまい追加点を与えていたと思いますが、失点直後に選手たちで集まり話をし、崩れることなく逆に得点を奪うために全員の運動量が上がるとサイドを起点にゴール前まで運べる時間帯が増え、38分左サイドの攻撃からCKを得るとショートコーナーから山脇がファーサイドまでボールを入れると、GKを超えてフリーの中田が頭で合わせますが、惜しくも枠を捉えきれずゴールを奪えないまま前半を0−1で折り返します。

ハーフタイムにファーストタッチのボールの置き場所を意識すること、怖がらずにボールを受けてしっかりボールを回すこと、守備は継続して続けることを話して後半に臨みました。

後半の立ち上がりから前線のプレスでボールを奪うとボールを少しずつ繋げるようになり、自分たちのボールを持てる時間帯が増えますが、サイドからはゴール前にボールは入るものの中央の楔からの攻撃の精度が低く決定的なシーンを作れずにいると、47分に顔を強打した攻撃の中心であった衣川が治療のためピッチを出ます。 治療の間10人で戦うことになりましたが、選手はその分走り空いたところはカバーし少ない中でもしっかりと戦ってくれました。粘り強いゲーム展開が続きましたが、53分に相手のCKから失点しまい追加点を奪われてしまいます。 心が折れそうな展開ではありましたが、そこから30分間逆転するためにチームもベンチも全員が信じて声を出し、走り続けました。 しかしながら、相手の体を張った守備もあり、最後までゴールを奪うことができず試合終了のホイッスルがなり、0−2での敗戦となりました。

試合には勝てませんでしたが、選手は覚悟と勇気を持って80分間全力で戦ってくれました。 それでも届かなかったのは監督であるわたしの力のなさが全てです。 スピード、パワーで勝る相手に対して選手は最後までプレスをかけ続けボールを奪い果敢に攻めました。 しかしながら、今までやってきたボールを握って動かしながら攻めるという事ができなかったのは、戦術的なこともそうですが早いプレッシャーに対しての正確な技術を身につけてあげられなかったのが大きな原因だと思います。 あれだけボロボロになるまで走った選手を勝たせてあげられなかったことは自分自身が情けないと同時に本当に申し訳なく思います。  

本日の敗戦をもって『全国大会優勝』という大きな目標を掲げてやってきた3年生のテゾーロでの挑戦は終わってしまいました。今の3年生が1年生でINACに入団してきた年にわたしのU15での指導もスタートしました。当時の選手たちの能力、サッカーに取り組む姿勢を見て3年生になる時に日本の頂点を目指したいと思いました。 そこから2年8ヶ月選手には厳しいことも言いましたし、厳しい要求もたくさんしてきました。 選手は何回も嫌になり辞めたくなったこともあったかと思います。 それでも歯を食いしばり目標を達成することを糧にして最後まで一緒にサッカーをしてくれました。 3年生全員を全国大会には連れて行ってあげられなかったけど、だからこそ何をしてでも勝ちたかった。もう少し一緒にサッカーをしたかった。 壮行会でキャプテンが今まで楽しいことより辛い事の方が多かったと話していましたが、それだけ頑張ってきた選手に何か手に入れてもらいたかった。試合に負けてずっと思うのは自分が監督じゃなければもっと楽しくサッカーができ、良い結果が出せたのではないかということばかりです。 選手にとっていい指導者ではなかったかもしれませんが、この2年8ヶ月どんどん成長し、サッカー選手に変わっていくみんなと一緒にいれたことは自分にとっては一生の宝です。本当にありがとうございました。
 3年生のみんなはこれから高校に行き、まだまだサッカー人生は続いていきます。これからはみんなのファンとしてサッカーだけでなく人生も応援していきたいと思います。

1年生・2年生も厳しい要求や強度の高いトレーニング、サッカー以外のところでも厳しいことをたくさん言いましたが、必死に食らいつき1年間一緒にサッカーをしてくれて本当にありがとう。 頑張って取り組んできたことはすぐにではなくても必ず自分に返ってくると思います。努力し続けられるというのも素晴らしい才能だと思うので、自分の夢に向かって努力できる人間になってください。そして、今の3年生のサッカーに取り組む姿勢やサッカー以外のところの振る舞いを知っているのは、1年生・2年生だけだと思うのでテゾーロの歴史として新しく入ってくる選手にも伝えて行ってください。そして、来年は今年叶えることのできなかった目標をみんなで実現させてください。 君たちならやれると信じています。 

この大会に至るまで本当にたくさんの方に応援・協力していただきました。

TOPチームのホームゲームでは大事な試合の前に壮行会を開いていただき、サポーターの方からは鳥肌が立つような応援をいただきました。 全国大会に出発する際にはたくさんのクラブのフロントスタッフの皆さん、トップチームのスタッフの方々、トップチームの選手に見送りだけでなく応援歌まで歌っていただきグッとくるものがありました。 谷奥コーチが試合の日に見せてくれたモチベーションビデオにはトップの監督である朴監督、トップの選手、レオンチーナの田尻監督、レオンチーナの選手から激励の動画をいただき選手は驚きと共により一層勝とうという気持ちが生まれました。全国大会の1回戦でも静岡開催であるにも関わらず、フロントスタッフの方々が応援用のユニフォームを保護者の方々に配って頂き、写真まで撮っていただきたくさんの勇気と一体感をいただきました。また、お忙しい中1年生の時から期待し気にかけて下さっていた文会長にも来て頂き、選手の力に本当になったと思います。 その他にもベンチに入って選手をサポートしてくれた木内スクールコーチ、2回戦には常に話を聞いていただいてるスクールコーチも応援に来て頂きました。
 アカデミーの活動においてトレーニング場所、トレーニングマッチの相手、3年生の進路においていつも無理を聞いていただいた越智アカデミーダイレクター、安本社長には育成の部分の話をいろいろと聞いて頂き協力して頂きました。
満足のいく結果は出せませんでしたが、皆様のご協力・応援のおかげでテゾーロは最後まで諦めることなく戦う事ができました。本当にありがとうございました。

そして、年下のわたしの言うことに耳を傾け、大変な状況の中力を貸していただいた岡中GKコーチ、経験も知識もわたしよりあるにも関わらず、面倒な仕事を何も言わずにやってくれたり、生意気なわたしがやりやすいように常に振る舞い、発言し続けてくれた谷奥コーチには感謝してもしきれません。

皆さんの力がなければここまでやってこれませんでした。本当に感謝しています。

最後に本当に人間性の素晴らしい大事な娘さんたちをINACに預けていただいた保護者の皆様。 指導者としても人間としても未熟なわたしにいろいろと思うことは多かったと思いますし、落ち込んで帰ってくる選手を見ることもたくさんあり辛い思いもたくさんされたかと思います。それでも選手が最後までテゾーロで頑張ってくれたのは保護者の方のご協力、応援があったからこそだと心から思っております。 にも関わらず、頑張ってくれた選手の目標を達成する事ができず本当に申し訳ありませんでした。
 一生に一回という中学生の大事なチームの選択で数あるクラブチームからINACを選んでいただいた事、最後までテゾーロに大事な娘さんを預けていただいたことに心から感謝したいと思います。 今まで本当にありがとうございました。

                              INAC神戸テゾーロ 岸田茂樹

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