GAMES EYES!!
TODAY’S MATCH!! TODAY'S MATCH! 本日の試合
INAC神戸レオネッサ I神戸 VS 日体大FIELDS横浜 F日体大
2019/03/21 THU 13:00
ノエビアスタジアム神戸
Today’s Focus!! 本日の試合の観どころ
王座奪還を目指すINACの新たなシーズンが、いよいよ幕を開ける!昨シーズンはリーグ戦、カップ戦、皇后杯の3大タイトルをすべて2位でフィニッシュしたものの、リーグ戦18試合の総得点45、得失点差+34は1部10チーム中トップの数字。特に得点数は2017年シーズンの31から大きく伸びた。髙瀬愛実と京川舞が6得点でチーム得点王を分け合い、中島依美、杉田妃和、イ ミナ、仲田歩夢は5得点で続いた。5得点以上の選手が6人もいるのはINACだけだ。
飛び抜けたゴールハンターに頼るのではなく、多彩な顔ぶれによるバリエーション豊かな得点シーンはINACの大きな魅力だ。「1年間、攻撃力を前面に押し出したチーム作りをしてきた中で、皇后杯では確かな手応えを感じることができました」と鈴木俊監督もチームの成長を実感。今シーズンについては「しっかりつなぐサッカー、縦に速いサッカー、両方できるチーム作りを行い、何としてでもタイトルを獲得し、応援してくださっている方たちと笑顔で終わりたいと思います」と抱負を語った。その分厚い攻撃力にさらに磨きをかけ、歓喜のゴールをたくさん観客に届けてくれることだろう。
また、18日のリーグ開幕記者会見に登壇した守屋都弥は、怪我も癒えて開幕戦を心待ちにしている様子。「たくさんのサポーター、ファンのみなさんと一緒に勝利をつかみたいです」と意気込みを語った。
今日の対戦相手は日体大フィールズ横浜(F日体大)。大学を母体としたクラブで、メンバーは現役学生および卒業生を中心に構成されている。GKの福田まいはINACのMF福田ゆいと双子の姉妹、またDFの毛利美佑は昨季までINACの下部組織(INAC神戸レオンチーナ)に所属していた選手なので、姉妹対決、古巣対決が見られるかもしれない。
F日体大のキャプテン嶋田千秋は今日のINAC戦に向けて「昨シーズンの残留争いで精神的に鍛えられた。泥臭く、粘り強く戦うことで、勝つ可能性を少しでも手繰り寄せたいです」と意気込みを語った。
最後に、INACの開幕戦にまつわるデータをいくつかご紹介しよう。
2006年の1部昇格以来、INACの開幕戦通算成績は8勝5敗。リーグ初優勝を飾った2011年以降は7勝1敗で、現在4連勝中だ。13年間で生まれた開幕戦ゴール数は29。現在INACに所属する選手の中で最も多くの開幕戦ゴールを挙げているのは髙瀬(5得点)だ。今年はどの選手がゴールを飾ってくれるだろうか。
さあみなさん、応援の準備はできましたか?
Are you ready? まもなくキックオフです!
文:江橋よしのり
Play Back!! プレシーズンマッチ振り返り
プレシーズンマッチ「沖縄Family Mart Dream Match 2019」
開催日時:2019年2月17日(日)11:30開場 13:00キックオフ
会 場:糸満市西崎陸上競技場 (沖縄県糸満市西崎町3-1)
第1試合
INAC神戸レオネッサ4-0ヴィクサーレ沖縄FCナビィータ(45分1本)
得点:鮫島(5),イ ミナ(8),増矢(36),京川(45)
第2試合
INAC神戸レオネッサ0-0慶州韓国水力原子力蹴球団(45分1本)
2月中旬、沖縄県で行われたキャンプの終盤にプレシーズンマッチ(45分1本勝負を2試合)を開催。第1試合の先発メンバーにはGK武仲、DF鮫島・三宅・羽座・高瀬、MF杉田・伊藤・水野(新加入)・中島・イ ミナ、FW河野(新加入)が名を連ねた。開始早々、鮫島のクロス気味のシュートで先制したINACは、中島の右からのクロスにイ ミナが頭で合わせて追加点。途中出場の増矢は高い位置でボールを奪って自らシュート、そして終了間際には京川がドリブルでシュートコースをこじ開けダメ押しのゴールを決めた。
第2試合はGK田尻(新加入)、DF鮫島・三浦(新加入)・三宅・牛島、MF中島・杉田・八坂(新加入)・増矢・島袋、FW京川が先発。両軍無得点ながら新加入のセンターバック三浦が、相手の大型FWを封じ込め見せ場を作った。
文:江橋よしのり
写真:後藤大輝
チームデータ
No. | Pos | Player | Memo |
---|---|---|---|
1 | GK | 武仲 麗依 | - |
2 | DF | 守屋 都弥 | 副キャプテン |
3 | MF | 鮫島 彩 | - |
5 | DF | 三宅 史織 | - |
6 | MF | 伊藤 美紀 | - |
7 | MF | 中島 依美 | キャプテン |
8 | MF | 杉田 妃和 | - |
9 | FW | 増矢 理花 | - |
10 | FW | 岩渕 真奈 | 副キャプテン |
11 | FW | 髙瀬 愛実 | - |
13 | MF | 仲田 歩夢 | - |
14 | FW | 京川 舞 | - |
15 | DF | 羽座 妃粋 | - |
16 | DF | 三浦 紗津紀 | 新加入 |
17 | MF | イ ミナ | - |
18 | FW | 河野 朱里 | 新加入 |
19 | DF | 牛島 理子 | - |
20 | MF | 福田 ゆい | - |
21 | GK | スタンボー 華 | - |
22 | FW | 島袋 奈美恵 | - |
23 | MF | 吉田 凪沙 | 新加入 |
24 | FW | 水野 蕗奈 | 新加入 |
26 | MF | 天野 紗 | 新加入 |
28 | MF | 八坂 芽依 | 新加入 |
31 | GK | 田尻 有美 | 新加入 |
No. | Pos | Player | Memo |
---|---|---|---|
1 | GK | 福田 まい | - |
2 | DF | 下山 莉子 | - |
3 | DF | 髙橋 恵美理 | - |
4 | DF | 瀬野 有希 | - |
5 | MF | 渡邊 真衣 | - |
6 | MF | 今井 裕里奈 | - |
7 | MF | 三浦 晴香 | - |
8 | MF | 茨木 美都葉 | - |
9 | FW | 児野 楓香 | - |
10 | MF | 嶋田 千秋 | - |
11 | FW | 江﨑 杏那 | - |
12 | GK | 水口 茉優 | - |
13 | DF | 毛利 美佑 | - |
14 | DF | 橋谷 優里 | - |
15 | MF | 奥津 礼菜 | - |
16 | DF | 関口 真衣 | - |
17 | MF | 住永 楽夢 | - |
18 | MF | 伊藤 さくら | - |
20 | FW | 李 誠雅 | - |
21 | DF | 金平 莉紗 | - |
30 | GK | 伊能 真弥 | - |
注目選手 MF 中島依美
MF 中島依美
昨季に続き、MF中島依美がキャプテンマークを巻く。率先して声を出してチームを引っ張るタイプではないが、2年連続のキャプテンについて聞くと「正直、嫌やなっていう気持ちと、もう1年やってみようというのが半々だった」。意外な答えが返ってきた。
中島をもう1年、という思いにからせたのが、タイトルへの強いこだわりだ。昨季は、なでしこリーグ、なでしこリーグカップ、皇后杯と全て2位。リーグ戦にいたっては3連覇した2013年から5年も頂点から遠ざかっている。「新たなメンバーと優勝したい気持ちがあった」と、頂点に立つために、再び重責を引き受けた。
正確なキックが武器で、チャンスと見れば、迷うことなく振り抜く右足でこれまで幾度となくゴールネットを揺らしてきた。高い攻撃力を誇る一方で今季、中島が課題に挙げるのが守備だ。「前からの守備は大事。もう少し指示を出し、うまくやっていけたら」と語る。実際に昨季を振り返ると、45点の総得点は優勝した日テレ・ベレーザの「38」を上回りながら、総失点は日テレの「6」に対して「11」と約2倍。優勝を分けた一因ともなった。
INAC神戸としてのタイトル奪還とともに、中島に期待がかかるのが、6月に開幕するワールドカップ(W杯)フランス大会で、なでしこジャパンを世界一に返り咲かせること。日に日に代表での存在感も増し、初のW杯出場も現実味が帯びてきた。「簡単な試合はないが、目標は優勝。とにかくやるべきことをやるだけ」と、勝負の1年を迎えようとしている。
文:丹下友紀子