MATCH 試合

皇后杯 JFA 第46回全日本女子サッカー選手権大会

EL埼玉 ● 2 - 3 ○ (延長) INAC

12/14 SAT 12:00

熊谷陸

開催日時
2024年12月14日(土)12:00キックオフ
会場
熊谷スポーツ文化公園陸上競技場
対戦相手
ちふれASエルフェン埼玉

試合結果

▼ 試合結果の詳細は、JFA公式サイトをチェック! ▼
▼ 対戦チーム情報もご覧下さい。▼
https://www.jfa.jp/match/empressscup_2024/match_page/m40.html



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@inac_kobe2001)で試合中に随時更新しているデータをまとめて掲載! ▼









【得点者】
⚽ 19分:岸 みのり (EL埼玉) ⚽ 

⚽ 48分:水野 蕗奈 (I神戸) ⚽ 


⚽ 88分:栃谷 美羽 (EL埼玉) ⚽ 

⚽ 90分:水野 蕗奈 (I神戸) ⚽ 


⚽ 98分:成宮 唯 (I神戸) ⚽ 





ジョルディ フェロン 監督

─ 今日は苦戦しました。ちふれASエルフェン埼玉が強いのか、それともINAC神戸のコンディションが良くなかったのか、いかがでしょうか
前半は良かったと思います。ボール支配率も高かったはずです。前半はINAC神戸が攻めていた時間帯が最初20分くらいまで続き、その後は相手のワンチャンス、ちふれASエルフェン埼玉のコーナーキックがあり、そこで決められてしまいました。確かに、相手としてはすごく戦いにくい相手です。ディフェンスがしっかりしていますし、I神戸としては相手のセットプレーを警戒しないといけないということは話していました。また、ボールを奪われたら、そこからロングボールが出てきます。吉田莉胡選手に出てくるロングボールです。そういった部分はしっかり対策しないといけないと選手に伝えていました。試合全体を振り返ると、吉田選手はうまく抑えられたと思います。ただし、コーナーキックの場面で危ないシーンがいくつかありましたし、セットプレーの対応がうまくできていなかった印象があります。試合全体のポゼッション率の数字はまだ見ていないですが、I神戸としてやれることをうまくやり、ウチのゲーム展開にできたつもりではいます。それでうまく勝つことができて良かったと思います。

─ 後半はあまり決定的なチャンスを作れませんでした
確かにチャンスが少なかったと言えるのかもしれません。前半は決定機が多かったのに、相手にリードされて追う展開になりました。そして、後半はチャンスが少ない中で、うまくゴールを取ることができ、追いつきました。結果的にそれで試合に勝って終わることができました。思うような展開ができないこともサッカーの一つの醍醐味です。後半はチャンスメークの部分で、水野蕗奈選手が入ることによって、幅を使った攻撃ができていたと思います。カルラ モレラ選手を投入したことでスペースへの飛び出しもできていました。また、ターゲット役の髙瀬愛実選手にボールが収まるシーンもいくつか見られたと思います。少し足りなかったのは、攻撃でチャンスメークするための中盤でのビルドアップの部分。前半はその部分が見られたと思いますが、後半は少し足りなかったと思います。
別の機会にも言いましたが、昨シーズンはすごく能力の高い選手がいて、その一人で打開できるような強さのある選手がいました。ですが、今年のチームはみんなで戦って、みんなで守っています。みんなで努力するチームというのが今シーズンの特徴的なところだと思います。あと、今シーズンの特徴は選手層が厚いことです。今日、途中から入った水野選手、モレラ選手、髙瀬選手、久保田真生選手。彼女たちが入ることによって、チーム力を落とすことなく しっかり最後まで戦えました。非常に良かったと思います。

─ 水野選手の2点目は試合終了間際の劇的なゴールになりました。右からのクロスに合わせる形は練習の成果と言えますか
その形は普段から練習しています。サイドからのクロス攻撃はI神戸の特長の一つですし、逆サイドの選手がうまく入ってこなければいけないと伝えています。「ゴールに向かって入っていくように」と選手にいつも伝えていますから、水野選手はそれを今日うまく実行してくれました。あの場面で決めることができたのはとても素晴らしいです。I神戸には身長のある選手もいますが、そこからボールがこぼれることもありますし、クロスが流れて逆サイドに(ボールが)くる場合もあります。そういったところ狙うようにとは、日々のトレーニングから伝えています。

─ I神戸は先週、長崎で試合をして、今日もアウェイでのゲームでした。スケジュール面の影響はありましたか
少しは影響していると思います。おっしゃるとおり先週はアルビレックス新潟レディースと長崎で対戦しました。決勝進出を決める大事な試合でした。その試合に向けて選手は気持ちの面での準備もあったでしょうし、試合で(力を)出し切っていました。そして今度はすぐ違う大会の皇后杯です。5回戦ということですが、通常であればもう少し格下のチームと対戦するのが普通だと思います。ウチとしては、少しついていないというか、EL埼玉のような守備の強いチームと戦わなければいけませんでした。また、移動については神戸から距離が遠いです。飛行機に乗り、その後バスで移動してきましたが、少し渋滞にはまったりと、やっぱり熊谷は遠いです。ただ、移動の疲れというよりも、やはりメンタル面での疲れがあると思います。あと、このスタジアムは何度か来ていますが、水を撒いてくれません。I神戸としては水を撒いてもらいたいのですが……環境的に違うことも少し戦いづらい面はあります。ただし、EL埼玉はホームで強いチームです。本当に今日は総力戦でした。I神戸としては、勝ちにもっていける場面でのPKを外してしまいました。気持ち的にダウンするところですが、その後相手にPKを与えてしまいました。後半42分くらいだったと思います。気持ち的にこのアップダウンが大きいと思います。「勝てる」と思ったけれど、うまくいかず、今度は相手にPKを与えてしまい、決められてしまいました。気持ち的にはやはりダウンしてしまいますから、そこから這い上がったのは素晴らしかったです。

─ 前半の途中で選手の配置を変えた意図について
スタートは桑原藍選手を左サイドのワイドハーフで起用しましたが、彼女がうまくできるような、一対一の状況をうまく作れませんでした。彼女は左足からいいセンタリングを上げられるのですが、なかなかそれがうまく出せませんでした。 それで、愛川陽菜選手を左サイドに移しました。彼女も一対一に強く、味方のサポートもうまくできますので、 左サイドの攻撃を考えてそういう指示を出しました。あと、井手ひなた選手は左サイドバックでしたが、それも右にして左右を入れ替えました。井手選手は攻撃に絡んでいける選手ですが、今日は少しうまくできていなかった印象です。そのため、土光真代選手を右から左に移しました。土光選手も攻撃的なサイドバックとしてうまくプレーできますので、攻撃の起点を左サイドで作れるようにしたいと考えました。監督としては、左右のポジションを入れ替えることによって、相手の立ち位置や相手のポジションをよく見ながら、ピッチの中でどう優位性を作れるかを見極めながら臨んでいます。




MF 成宮 選手

─ 先週、今週と厳しいゲームになりました
リーグ戦とはまた違って、カップ戦のノックアウト形式は、やっぱり難しい戦いです。ましてや今日は初戦だったので、あらかじめ難しい戦いにはなるだろうなとは考えて試合に入りました。今シーズン、ちふれASエルフェン埼玉とは4回戦っていて、どの試合もすごく難しい試合でしたから、今日は本当にハードな戦いになるだろうと思っていました。

─ EL埼玉戦が難しい試合になる要因を、プレーしていて感じるところがありますか
EL埼玉は、やることがはっきりしていて、細かいサッカーというよりは縦に放り込んでくるサッカーです。守備は5枚で今日も固めてきていましたし、 そこをこじ開けるのはすごく難しいです。自分たちの攻撃パターンも少し偏ってしまった部分がありますし、相手の勢いに巻き込まれて、自分たちも放り込んでしまう場面が多かったので、そこが難しい試合になりました。

─ 先制点を取られましたが、前半からかなりゲームを支配できていました
そうですね。前半は相手が自分たちの陣地に入ったのが3回ほどで、コーナーキックを3本与えたぐらいで、それでやられてしまいました。それはハーフタイムに、監督も言っていましたし、試合の入りは本当に良かったので、その前半の早い時間、自分たちのペースの時に得点を取りたいです。トータル的に見たらいい試合だったとは思いますが。

─ 最後の決勝点を振り返ってください。ポッカリできたところに潜り込むところは、成宮選手らしさが出ました
アシストは髙瀬愛実選手です。カルロタ スアレス選手も身体を使って収めるのが上手ですが、髙瀬選手は収めた後のプレーがすごく丁寧なので、絶対に来るだろうなと信じて、スペースに入っていきました。良かったです。


MF パオラ ソルデヴィラ 選手

─ まず今日のゲームを振り返ってください
今日の相手が「戦いづらい相手だ」とは感じていましたし、監督からもそう言われていました。そして120分戦った中で、何とか勝利することができて、とてもうれしく思っています。

─ チームで12を争う長い時間出場していますが、毎試合高いパフォーマンスを見せています。普段から心がけていることを教えてください
まず練習をしっかりするということを心がけています。そして、休みももちろんありますし、そこではしっかり休息を取ること。そのメリハリは自分の中でしっかりやっているつもりです。このチームのために貢献したい気持ちがあります。これは最初に日本に来日した時も言いましたし、チームのためになるよう、しっかりした練習をすることが大事だと思っています。

─ チームのためにボールを回収して貢献していると感じます。他に、自分のここを見てほしいという部分があれば教えてください
自分のポジショニング、特に守備の部分で心がけているつもりです。ですから、守備のポジションをとって、ボールの回収がうまくできていて、相手の攻撃を食い止めることができていると思います。それと、攻撃の時には少し後ろ側に立つことによって、うまくカバーをすること。例えば、うまく攻められない時は、逆サイドに展開するためのパスを受けるとか、そういったことを攻撃では心がけています。

─ 半年間日本でプレーしてきて、スペインと日本で一番違いを感じている部分を教えてください
WEリーグのどのチームと対戦しても、すごくレベルが高い。そういうチームがこのリーグに所属しています。今日、私たちも経験しましたが、先にリードされて、追いつく、また追いつかれるとか、いろいろな試合展開があるのも特徴だと思います。ですから、90分ずっと集中していなければいけません。あと、一番大きいと感じるのは、技術的なところです。日本は本当にうまい選手が多いです。


MF 水野蕗奈 選手

─ 前半、ベンチで試合を見ていて、どういうイメージがありましたか
早い時間に1点取られてしまったので、前半のうちに追いつけたらと思っていたのですが、そのままハーフタイムに入ってしまいました。交代して自分が出ることになり、絶対に追いついて、そして勝ちたいと思いました。

─ ピッチに入る際、どんなプレーを見せようと考えましたか。あるいは監督からどんな指示を受けましたか
自分では、ゴールに向かう迫力を見せていきたいと思っていました。監督からは「バモス!」と言われました。

─ そして2得点。まず1点目から振り返ってください
フリーキックになった時に、中へ飛び込んでいく選手がいて、自分はこぼれ球を狙っていたのですが、ちょうどいいところにボールが来たので、シュートは丁寧に、意識して打ちました。

─ 起死回生の2点目は、相手のDFの背後から潜り込んでの得点でした
はい。守屋都弥選手がボールを持った時点で、自分とDFの周りに結構スペースがありましたから、1回マークを外して、というか視界から消えて、ボールが飛んでくるタイミングでそこに向かって入れればと考えました。守屋選手がちょうどいいところへ思ったとおりのボールをくれたのでうまく合わせられました。入って良かったです。

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【次節 試合日程のお知らせ】

皇后杯 JFA 第46回全日本女子サッカー選手権大会【準々決勝】

開催日時:2024年12月22日(日)14:00キックオフ
会場:サンフレッチェビレッジ広島第一球技場
対戦相手:サンフレッチェ広島レジーナ





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