皇后杯 JFA 第46回全日本女子サッカー選手権大会
S広島R ● 0 - 1 ○ INAC
12/22 SUN 14:00
サンフレ一球
- 開催日時
- 2024年12月22日(日)14:00キックオフ
- 会場
- サンフレッチェビレッジ 広島第一球技場
- 対戦相手
- サンフレッチェ広島レジーナ
試合結果
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https://www.jfa.jp/match/empressscup_2024/match_page/m44.html
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【得点者】
⚽ 3分:山本 摩也 (I神戸) ⚽
ジョルディ フェロン 監督
─試合を振り返って
サンフレッチェ広島レジーナさんは、すごく選手層が厚いですし、いい選手が揃っています。そのチームに対して、INAC神戸はまずはできるだけポゼッションをしていこうと、選手たちに伝えていました。29番(笠原綺乃選手)の対策も講じていました。中盤でパスを受けられないように、ウチとしては気をつけていました。あと、前半は守屋都弥選手の右サイドからの攻撃を多めに仕掛けることを狙っていました。結構スペースも空いていましたから。前半はチャンスがありましたが、そこでもう少し点を決めたかったのですが、なかなか決まらなかったです。それで1-0で試合を折り返すことになり、後半は向かい風になるということで、気をつけなければいけなということを選手に伝えました。
─その結果、守りきって勝利しました
チームとしては堅固な守備ができるチームだと私は信じています。S広島Rさんもそうですが、ウチも少しケガ人がいたり、体調不良の選手もいました。ヴィアン サンプソン選手はもう少し長い時間使いたいのですが、膝の調子が少し良くないということで、プレー時間は限定的でした。あと、中盤では松原優菜選手や、この間の試合で水野蕗奈選手が少しケガをしました。ということもあり、選手のやりくりや守備面の難しさがありました。試合終盤になると相手のパワープレーも予測していましたので、サンプソン選手を投入しました。彼女は不調ながらもうまく頑張って守備に貢献してくれたと思います。
─12月29日に同じカードでWEリーグ クラシエカップの決勝が行われます
また向こうもケガの選手や不調の選手が戻ってくると思います。ウチももちろん戻ってきますので、また違った試合展開になると思います。実は、三宅史織選手は少し風邪があって体調不良でした。山本摩也選手や桑原藍選手もそうです。そういった選手が風邪などで体調不良がありました。ですので、今週は全然練習できていなかったのです。ですが、来週の試合に向けては彼女たちもしっかり練習を積めると思います。I神戸は三冠を取れるチャンスが残っているわけですから。シーズン当初は今シーズン、難しい部分があると思いましたが、現実としては勝ち進んでいます。三冠を取れるチャンスがあると思いますので、今後の試合もしっかり頑張っていきたいと思っています。本当に今シーズンは選手たちが頑張ってくれています。昨シーズンのスタメンのメンバーから、4人しか残っていないですし、メンバーがガラッと変わった中で選手たちは本当によく頑張ってくれています。
DF 三宅史織 選手
─1点を守りきっての勝利になりました
90分間で試合を終えられたのはすごく良かったです。チャンスはお互いにあった中で、最初のチャンスをしっかり決め切って勝てたこと、そして失点をゼロで抑えられたのはすごく良かったと思います。
─後半は押し込まれる場面が多くなりました
その辺はもう少し修正していかなければいけませんが、I神戸はシステムを変えて後ろを5枚にして固めました。それによって、前のボールへのアプローチが行きにくくなってしまっていました。ですので、押し込まれる状況は想定していました。そうした中で、もう少しディフェンスラインを上げて全体をコンパクトにして、(相手を)ゴール前から遠ざけたかったのですが、それは課題として残りました。それをもう一度、映像を観て改善したいです。もう1回、S広島Rと対戦しますので、そこでもっと前半のようなサッカーを目指して、やっていきたいと思います。
─早い時間に先制し、その後も攻めていただけに、前半にもう1点を取るのが理想だったと思います
それはすごく感じていました。チャンスは多くありましたし、そこで決めきらないと最後のほうに苦しい思いをすることは経験上からも分かっていました。決めるべきところでしっかり決めきらないと、この先、厳しくなってくるのではないかと思っています。
─1週間後にまたS広島Rとタイトルを懸けて対戦します
2試合ともS広島Rさんと戦いますが、今日の試合で自分たちは「カップ戦決勝のために」と思っている選手は誰もいなかったです。皇后杯を勝つためにこの 1週間準備をしてきて、それでしっかり勝つことができました。今日はアウェイの感じがあったと思いますが、その中で勝つことができたのはすごく大きいです。ただ、この試合はもうこの試合で終わりで、次はまたゼロから始まる決勝戦です。相手が何をしてくるか分からないですし、S広島Rは昨シーズンのチャンピオンですから、自分たちはチャレンジャーとしての気持ちを持って戦っていく必要があります。
─皇后杯連覇へ向けた思いも聞かせてください
連覇できるチームは自分たちしかいません。そのプレッシャーがあるかと言われたら、それほどありませんが、やっぱり一つひとつの試合を勝っていかないと連覇は見えてこないので。次は三菱重工浦和レッズレディースと対戦しますが、昨シーズンは皇后杯の決勝で苦しい戦いをしてギリギリ勝つことができました。次の準決勝はギリギリではなく、しっかり勝ちたいと思います。
DF 守屋都弥 選手
─まず試合を振り返ってください
前半の内容は良かったです。最初から(前へ)行って、山本摩也選手のフリーキックで先制点が取れました。その後、1-0というスコアが一番怖い状況ですから、追加点を取りたかったのですが取れずに、ギリギリ守り切って勝つことができました。いつものINAC神戸であればこれをひっくり返されることもあり得たと思います。追いついたり、追いつかれたりしている試合が多かったですから。でも、今日は耐えて勝ち切れたのは一歩進歩したと思います。
─前半から攻撃的にプレーされていました
そうですね。前半は4バックだったのですが、「右肩上がり」と言われていて、そこは相手も嫌がっていたと思います。相手の裏を突けていたのは良かったと思っています。ただ、もっとクロスを上げたかったですし、自分で切り込んだプレーがありましたが、あそこで決められていたらもっと楽な試合になったと思います。
─今日も1点差での勝利。勝ち切る勝負強さがついてきたと思いますが
最後は5バックになって固い守りができていました。ただし、危ないシーンもありましたから、チーム全体でこれから詰めていかなければいけません。とはいえ、無失点で終えられたことは、チームとして守る力がついてきていると思います。
─風が強い時間帯もありましたが、影響ありましたか
前半は追い風で、結構裏へのボールが伸びたりしました。後半は逆に向かい風になり、 S広島Rはどんどん縦にも蹴ってきますし、クロスも上げてくる中で、すごく嫌だったのですが、何とか守りきることができて良かったです。
─後半はあまり攻撃の形を作れませんでした
後ろが5バックになった時点でああいう展開になるのは、これまでの試合経験からも大体分かっていました。自分たちがクリアで大きく蹴り出すシーンが多くなってくる中で、カウンターを狙えたら狙いたいという気持ちでいましたが… もう少しうまくやりたいと思っていますが、でも今はあの形がうまくいってる面もあります。だからこそ、変え難いと言いますか。どう打開していくかはこれからの課題だと思います。
MF 山本摩也 選手
─直接フリーキックでの素晴らしいゴールになりました
位置もすごく練習していた位置でした。フリーキックはこれまでずっと練習してきて、なかなか決められないことが多かったのですが、今日はもう蹴った瞬間に「入ったな」と思ったくらい、すごくいい感じで蹴ることができました。ゴールになって良かったです。
─ニアの上を狙ったのは相手GKの位置を見て決めたのですか
はい。最初はファーサイドを狙おうと思いました。誰も触らなくてもそのままゴールに向かう軌道で蹴れればいい、という感じで考えていましたが、結構壁が低かったですし、GKが予想よりもファー気味に立ったので、「空いている」と思い、助走も変えてあそこにフカさないことを考えて打ちきりました。
─風の影響はありましたか?
あの時間、風はそれほどなかったと思います。気をつけたのはボールです。皇后杯のボールは上がってしまうので、 そこだけ抑えないといけません。リーグのボールの感覚で蹴ったら多分もっと上にいってしまうので、その辺も考えて、足の振りを少し早くして蹴りました。日本でフリーキックを決めたのは初めてなので「やっと」という感じです。
─とても貴重な決勝点です
うれしいです。ずっとGK陣、船田麻友選手、大熊茜選手、菊地優杏選手にいつも練習後に付き合ってもらって練習してきて、やっとその成果を出すことできました。自分のゴールですが、そうやっていろいろな人が助けてくれて生まれたゴールだと思います。みんなに感謝したいです。
─試合全体を振り返ると前半に2点目が取れなかったことで、難しいゲームになりました
そのとおりで、前半はいい形で入れて、ああやって先制点も早めに取れたことによって、みんなの緊張をほぐせたと思います。ですが、チャンスがあった中で2点目は取ることができず……。それで後半は風が強くなったり、相手は選手をどんどん入れ替えてきて、ウチはシステムを変えたり、いろいろあった中で中盤から終盤にかけては押される展開になりましたが、そこをみんなで耐えきったことは一つの成果だと思いますし、そこは評価できる部分です。とはいえ、後半のああいう展開にしてはいけないとも思います。我慢しないといけない時間帯はありますが、それが今日は長くなってしまいました。そこはうまく修正していきたいと思います。
─1週間後のWEリーグ クラシエカップ決勝に向けて
決勝戦ということで、相手もウチもすごく気合いが入ると思います。今シーズンのS広島Rは結構誰が出てくるか分からないので読めないですけど、誰が相手であれ、自分たちがやることは変わりません。今日出た課題と良かった点を整理して、また1週間後に向けて準備していきたいと思います。
FW 久保田真生 選手
─今シーズン初先発となりました。試合前の心境を教えてください
少し緊張していた部分もありましたが、楽しみのほうが大きかったです。先輩からもいろいろな声掛けしていただき、支えてもらいました。
─プレー面で意識したことは何でしょうか
自分の特徴は縦に仕掛けることだったり、足元で受けるとか、攻撃の部分が自分に求められていると思います。守備はある程度、守屋都弥さんの声を聞いてやっていました。攻撃では自分の好きなようにどんどん前に積極的に行こうと意識して試合に入りました。
─相手のパスミスを拾って、シュートに持ち込むシーンがありました
もっとフィニッシュに絡むシーンを増やさなければいけません。加えて、チームとしてはもう少し背後に抜けるシーンも作りたかったです。
─今日は45分間のプレーでしたが、収穫を挙げるなら
練習でやっていたことを出せた部分もありました。そこは自分の自信に繋がったと思います。
─チーム力を上げるには若手の突き上げが必要不可欠です。今後への意気込みを聞かせてください
若手ですし、試合ではどんどんチャレンジしていきたいと思っています。先輩たちに早く追いついて、結果を残せるように頑張りたいです。もっと試合でプレーできるように練習から高い意識を持って頑張ります。
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【次節 試合日程のお知らせ】